「それで子供の名前なんだけど…」

孝太が話を切り出してきた。

「あっ、そうだ…」

もう性別もわかったし、名前も決めなければいけない。

そう思ったのはいいけれど、何故だか私たちの間に沈黙が流れた。

「えっ?」

「んっ?」

お互いに口を閉じた理由がよくわからなくて聞き返した後で、私たちは笑った。

「じゃあ、亜月からどうぞ」

笑いあった後で孝太に言われたので、
「子供の名前なんだけど…実は、これがいいかなって思っているものがあるんだよね」
と、私は言った。

「それって、もう決まってるものがあるってこと?」

そう聞き返した孝太に、
「男の子だって聞いた時に、すぐに名前が出てきたと言うか…」
と、私は答えた。

「どんな名前なの?」

孝太が聞いてきたので、私はそれまで手元に置いていた紙を画面に見せた。