人生の相棒～運命の人は突然に現れる～

「俺が小学４年生の時に両親は離婚して、俺は父親のところに引き取られた。

父親は朝から晩まで仕事で、学校の行事に参加したことがなければ遊んだことも出かけたこともなかった。

そんな寂しい毎日を過ごしていた時に出会ったのが、お笑いだった。

俺が子供の頃はバラエティー番組がたくさん放送されていて、テレビの中にお笑い芸人たちがたくさん出てた。

『エンタの神様』とか『はねるのトびら』とか『ピカルの定理』とか『爆笑レッドカーペット』とか、いろいろあった」

「私もよく見てた」

私が言ったら、
「ハハハッ、そうだよね」
と、孝太は嬉しそうに返事をしてくれた。

「それらを見ている間は悲しいことやつらいこと、寂しいことを全部忘れることができた。

人を笑顔にさせて、人を元気にさせて、人を幸せにする彼らに憧れて、俺もお笑い芸人になりたいって思った」

孝太は言った。