人生の相棒~運命の人は突然に現れる~

「第18回『漫才グランプリ』のチャンピオンは…ブルースパイラル!」

紙吹雪と紙テープが大きく舞い、その中で優勝した喜びを分かちあうように彼らは抱きあった。

「よかった…!」

私の目から涙がこぼれ落ちた。

よかった、本当によかった…!

「優勝おめでとう、孝太…」

画面の向こうにいる彼に聞こえる訳がないけれど、私は言った。

「京橋くん、今のお気持ちは?」

司会者が孝太にマイクを向けた。

「嬉しいです!

嬉しい以外何にもありません!」

泣き笑いをしながら孝太は答えた。

「岸里くん、今のお気持ちは?」

司会者が岸里さんにマイクを向けた。

「今までこう言う賞レースで優勝したことなかったんで…優勝して、とても嬉しいです!」

スーツの袖で涙を拭いながら、岸里さんは答えた。