人生の相棒~運命の人は突然に現れる~

絹子さんは何か心当たりがあるようだった。

2回目の歯磨きを済ませて自室に入ると、ベッドのうえで横になった。

「任せてと言われたから思わず返事をしちゃったけれど…」

妊娠初期は眠くて仕方がなくて、横になったその瞬間に眠りについたはずなのに…今は孝太のこともあってか、眠ることができなかった。

孝太の役に立ちたいのに、何もできない自分が悔しかった。

彼の身に起こった問題の解決を祈ることしかできない。

仕事も忙しいのに、プライベートでも厄介なことに巻き込まれた彼の心配をすることしかできない。

「どうしたら、孝太の役に立てるんだろう…?」

そう呟いた私だったけれど、それに答えてくれる人は当然のことながらいなかった。

もう眠りにつきたくて、私は目を閉じた。