それでも仕方なく瞬介が黙って食べて飲んでいると、同じくらい黙って食べて飲んでいた、対面に座る女の子と目が合った。瞬介がなんとなくペコリとお辞儀をして少し微笑んでみると、彼女も苦笑いして初めて瞬介に話し掛けたのだった。
「皆盛り上がってますね。瞬介君はこういうの苦手なんですか?」
瞬介はひきつった。学校とアルバイト以外の女性と話すなんて滅多に無い事だからとても新鮮で、でも相当に緊張した。
「あ、あ、苦手も何も、初めてなんです、僕・・・。」
そしてこの女の子も瞬介と同じく会話の中心となって盛り上げていくのが苦手なんだと話してくれた。学年は一つ上で瞬介との会話を上手くリードしてくれ、おかげで緊張している瞬介でもスムーズに接する事ができ、この飲み会の2時間の間は瞬介はちゃんと周りに合わせつつも、この女の子とずっと喋っていられたのだった。
それから最後は6人全員で連絡先の交換を行う流れになり、なるほどこれが合コンというやつなんだ。と瞬介は勉強になった。
けれども携帯を取り出した瞬間に一昨日の事を思い出してしまう。あの日水樹から ‘連絡遅くなってごめんね。’ と、メッセージが届いたのはちょうど今と同じくらいの時刻で、馬鹿な瞬介は水樹と明人がそれまでずっと一緒にいたんだな。としなくてもいい想像をして落ち込んだ。
飲み会が終わった後は瞬介は緊張と移動の疲れがピークだったので二次会は断り、聖也にお願いして帰る事にした。聖也は酔いが回っていて、帰宅後シャワーを浴びてすぐベッドに横になり、そして瞬介は用意されていた簡易の布団でゴロゴロと過ごした。
何気に携帯を見ると、今日出会った皆から、‘楽しかったです。’とお礼のメッセージが届いていた。瞬介はそれを読んだ後少し考えてから小さな声で寝ている聖也に向かって話し掛けた。
「聖也君・・・寝てるよね?あのさ・・・俺の好きな人に彼氏が出来たんだ。俺、やっと告白しようと思ったのに、なのに突然現れたあの人に横からさらわれたんだ。ただの片思いだったけどさ、でももう俺・・・。」
結局瞬介はこの夜は水樹にも誰にも返事をせず、でも疲れているはずなのに眠れなくて、だから寝入るまでずっと布団の上でゴロゴロゴロゴロと転がって過ごした。
「皆盛り上がってますね。瞬介君はこういうの苦手なんですか?」
瞬介はひきつった。学校とアルバイト以外の女性と話すなんて滅多に無い事だからとても新鮮で、でも相当に緊張した。
「あ、あ、苦手も何も、初めてなんです、僕・・・。」
そしてこの女の子も瞬介と同じく会話の中心となって盛り上げていくのが苦手なんだと話してくれた。学年は一つ上で瞬介との会話を上手くリードしてくれ、おかげで緊張している瞬介でもスムーズに接する事ができ、この飲み会の2時間の間は瞬介はちゃんと周りに合わせつつも、この女の子とずっと喋っていられたのだった。
それから最後は6人全員で連絡先の交換を行う流れになり、なるほどこれが合コンというやつなんだ。と瞬介は勉強になった。
けれども携帯を取り出した瞬間に一昨日の事を思い出してしまう。あの日水樹から ‘連絡遅くなってごめんね。’ と、メッセージが届いたのはちょうど今と同じくらいの時刻で、馬鹿な瞬介は水樹と明人がそれまでずっと一緒にいたんだな。としなくてもいい想像をして落ち込んだ。
飲み会が終わった後は瞬介は緊張と移動の疲れがピークだったので二次会は断り、聖也にお願いして帰る事にした。聖也は酔いが回っていて、帰宅後シャワーを浴びてすぐベッドに横になり、そして瞬介は用意されていた簡易の布団でゴロゴロと過ごした。
何気に携帯を見ると、今日出会った皆から、‘楽しかったです。’とお礼のメッセージが届いていた。瞬介はそれを読んだ後少し考えてから小さな声で寝ている聖也に向かって話し掛けた。
「聖也君・・・寝てるよね?あのさ・・・俺の好きな人に彼氏が出来たんだ。俺、やっと告白しようと思ったのに、なのに突然現れたあの人に横からさらわれたんだ。ただの片思いだったけどさ、でももう俺・・・。」
結局瞬介はこの夜は水樹にも誰にも返事をせず、でも疲れているはずなのに眠れなくて、だから寝入るまでずっと布団の上でゴロゴロゴロゴロと転がって過ごした。
