呪いで幼女になった聖女ですが、置いてけぼりにされた上に魔王に拾われました。でも結構幸せです。




 ぼふんっ。

 一度だけ耳にした音が聞こえて、自分の身体がググっと伸びていく感覚がする。
 え? と慌てて見下ろすと、そこには大きくなった自分の手が。

 バッと顔を上げると、いつもより近くにあるゲオルグの顔があった。
 双方、目が落ちそうなほどに見開いて驚いている。

「……レティ……なのか?」
「……そのぉ……うふふ……」

 笑って誤魔化そうとしてみた。
 だが、今のこの状況は誤魔化しようもなくて、冷や汗をダラダラと流す。

 また、ぼふんっと音がして身体が縮む。
 ゲオルグはますます固まって、言葉を失っていた。

「……実は呪いで子どもになっていたのですが……それでも置いてくださいますか?」

 彼は頭が痛いとばかりにやれやれと首を振り、うぅんと唸り声を上げる。
 レティシアはその顔を見ながら、もう笑うしかなかった。

「とりあえずレティ、事情を最初から話してくれるか?」