――ところが。
「分かった! なら、また一緒に暮らそう!」
ゲオルグはレティシアを抱き上げ、にっかりと笑う。
嬉しそうに。
「ずっと人間の国に帰りたいのかと思っていたし、その方がいいのかと思っていた。だが、レティがここに残りたいと望むのであれば大歓迎だ。オズワルドもウィニーも喜ぶ。もちろん俺もな」
「い、いいのですか? 私、残っても」
「もちろんだ。むしろ反対する理由がない」
反対する理由ならたくさんあるだろうに、彼は大した問題ではないとでも言うように笑い飛ばす。
「さっきは脅すようなことを言ったが、安心しろ。城にいる間は俺がお前を守るからな。そのぬいぐるみも守ってくれる」
「なら、私、何かお仕事をします! ただ城にいるだけではやはりご迷惑では……」
「いいよ。しなくても。子どものお前に仕事なんかさせられない」
でも本当は中身は大人なのに……! と前のめりで訴えたくなった。
何をしなくても城に住むというのは心苦しい。
皆、働いているのに、たとえ身体が子どもでも怠惰を貪っているように嫌だった。

