……別に大丈夫だと言いましたのに」
人間の国に送ったらそれでおしまいということはできないらしく、レティシアが何度断ってもゲオルグは見つけるからと言い張った。
そうなるとまた及ばずの森が開くまで三十日かかるので、そうなってもいいようにと必死に仕事を終わらせてきたらしい。
あとはオズワルドにお任せだと言っていた。
「……私、見た目は子どもですが、しっかりしていますよ?」
「そうだとしても俺が心配なんだよ。お前がしっかりしていても、な」
本当は呪いで幼くなったことを最後まで言えなかった。
聖女であることも。
無垢な子どもを演じて、自分の居心地の良さを守ったのだ。
(私はずるい)
結局、本当のことを言う勇気もなく別れようとしている。
こんな自分が、いつまでもゲオルグの側にいていいはずがない。

