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次の日、ゲオルグと一緒に及ばずの森にやってきた。
黒い馬に乗ってここを去ってから三十日。
薄暗い森は、いつ見ても恐ろしい。
「そう言えば、私を拾った日、ゲオルグ様は何故及ばずの森にやってきたのですか?」
ずっと聞きそびれていた。
何故魔王ともあろう人が、こんなところまでやってきたのかを。
何か目的があってのことだろうかと、再び森を見て思い出して聞く。
「生贄が置かれたりするから、その見回りだ。それとたまに、人間の国に押しかけようとする馬鹿な奴らもいるからその見張りも兼ねて」
「魔王様直々に?」
「俺以上に強い奴はいないからな。俺が守った方が面倒は少なくなるだろ?」

