「ありがとうございます」
「別にいいんだ。お前が無事ならば」
「ゲオルグ人形、これからも大切にしますね」
「あぁ、できれば肌身離さずにいろ。あれが助けてくれるからな」
頭を優しく撫でられ、レティシアは口元を綻ばせる。
ゲオルグの優しさを素直に受け取れないでいたが、今は受け取って心からの感謝を伝えたい。
「さぁ、もう夜更けだ。そろそろ寝ろ」
ゲオルグに就寝を促されて、レティシアはウィニーが整えてくれたベッドを見る。
だが、そこに行く気持ちになれなくて戸惑った。
もう大丈夫だとは分かっているが、また何かあったらと思うと一人で眠るのは怖い。
部屋に一人になるのは嫌だった。
「どうした?」
なかなか動こうとしないレティシアの顔を覗き込み、ゲオルグは心配そうに問いかけてくる。
何度も何度も言葉を呑み込み、このまま首を横に振ろうとした。
でも、もしも許されるのであれば、今の気持ちに素直になりたい。
素直になって、本当の気持ちを伝えられたなら。

