呪いで幼女になった聖女ですが、置いてけぼりにされた上に魔王に拾われました。でも結構幸せです。




「ゲオルグ様。あの、何故ぬいぐるみから出てきたのですか?」

 誰も助けに来ないと思っていた。
 それなのに、ゲオルグはゲオルグ人形の口から生えてきて助けてくれた。

 あれはどういう仕掛けだったのだろう。

「あー……あれは……」
「実はあのゲオルグ人形には、ゲオルグ様の魔法がかけられているのですよ」

 兵士たちと一緒にやってきて、乱れたベッドを直していたウィニーが横から口を挟んできた。
 ゲオルグは彼女の言葉に気まずそうにする。

「レティ様の身に危険があったときにご自身が助けに行けるようにと召喚魔術と、防御魔術、それに攻撃魔術、結界も張れるようにと改造しておりまして。この世で唯一、そして最強のぬいぐるみです」
「そ、そうなのですか? 知りませんでした……」
「それはゲオルグ様が口止めしたからですよ。ぬいぐるみがこっそり守ってくれるから、わざわざ怖い思いをさせることはないと」

 ゲオルグをちらりと見ると、彼は照れ臭そうに目を逸らした。

「私のために……そこまで……」
「城の中とはいえ、安全とは言い難い。守ると言ったんだ。その対策をとったまでだ」

 ただ偶然拾っただけのレティシアにそこまでしてくれるなんて。
 彼の優しさに、胸が熱くなる。