呪いで幼女になった聖女ですが、置いてけぼりにされた上に魔王に拾われました。でも結構幸せです。





「悪かったな。怖かっただろう?」

 騒ぎを聞きつけてやってきた兵士たちに顔が変形した魔族を引き渡すと、ゲオルグは申し訳なさそうに言ってきた。

 先ほどまで怖い顔をしていたのに、レティシアにはいつものような優しい顔を見せる。そのギャップに少々戸惑いながら頷いた。

「あの爺は前魔王なんだ」

 ゲオルグが倒して魔王になったあと、情けをかけて城の地下に幽閉していたのだが、今回抜け出したようだ。
 城を徘徊しているうちに、レティシアの人間の匂いを嗅ぎつけて襲ってきたのだろうと説明してくれた。

「今度は絶対にこんなことがないように気をつけるからな」
「ありがとうございます」
「大丈夫か? 怒っているなら怒ってもいいし、泣いてもいいんだぞ?」
「いいえ。逆にゲオルグ様には感謝しております。助けてくださり、ありがとうございます」

 怖かったが、結果的には助けてもらったので怒りも涙も込み上げてこない。
 あるのは安堵と、ゲオルグへの感謝。

 そして疑問だった。