そのとき、頭の上に置いてあったゲオルグ人形がカタカタと震え出す。
パカっと大きく口を開けると、そこからぬ……っと腕が生えてきた。
「ぶべっ!」
その腕はレティシアを食べようとしていた魔族の横っ面を力強く掴み、潰すように力を込める。
魔族は頭に指が食い込んでひぃひぃと悲鳴を上げながら悶えるも、手が離されることはない。
それどころかさらに力を込めるようにベッドに押し付け、同時に腕から先が現れた。
「……ゲオルグ様?」
何と、その腕の持ち主はゲオルグだった。
ゲオルグ人形の口からずるずると出てきて、最後には身体全体がレティシアの目の前に現れる。
怒っているのか顔は怖いが、ゲオルグその人だ。

