「私、こういう格好慣れていなくて、汚してしまうかも」
「気にしなくていい。汚れれば洗えばいいし、代わりの服も用意させる」
「そんなことしてくれなくても……」
「子どもなんだ。好きなように食べて好きなように遊んで、めいいっぱい楽しく暮らせよ。俺が勝手に連れてきたんだ、不自由はさせないさ」
な? と念を押すように言われたが、頷くことができない。
逆に勝手に森にやってきたのはレティシアの方だ。
迷惑をかけてしまっているのはこちらのほうだろう。
「さて、お姫様。本当に食事はいいのか?」
「…………」
「熱は?」
「……ありません」
「腹がいたいとかは?」
「……ありません」
「じゃあ、全部食べなくてもいい。少しでも腹の中に入れておけ」
そのうち食欲が湧いてくるかもしれないだろう? と彼は言う。

