できれば元の服を着直したいと未練がましく見つめたが、ウィニーが洗濯しますねと持って行ってしまう。
どうやらこのままでいなければならないようだ。
ますます、レティシアは身体を小さくして存在を隠すように椅子の上に蹲っていた。
しばらくすると、食事の用意ができたとウィニーが声をかけてきた。
「食事、ですか?」
「はい。ゲオルグ様がお待ちです」
「え、えっと、ま、魔王、様と一緒に食べるのですか?」
「ええ」
もうすでにそこに食事が用意されているからと言われたが、魔王と食事をするくらいならば食べない方がまだマシだ。
「いりません」
首を横に振って断った。
正直、この格好も他の人に見られたくはない。
頑なになってしまったレティシアにウィニーは優しく誘いをかける。
何故人間相手にここまでしてくれるのかと戸惑いながらも、一方で妙な優しさが居心地悪くて訝しんでしまう。
どうしても思ってしまうのだ。
何か裏があるのではないか、と。

