だから、小さい頃からあの無駄に大きい離れの屋敷で生活していた。 本邸に来るのは生まれて16年のうちたったの2回。 私はこの家にいらない子そう言われて育ってきた。 だから今更この家に未練もない。 ただ、死んでいく場所が変わるだけ。 「未麗様、着きました。」 「お前に”未麗”と呼ばれたくはないが・・・ 仕方ない。」 「すみません・・・」 「まぁいいや。行こう」 その声とともに大きな門が開いた。