「やっぱり類の背中は落ち着く。」
「そうですか」
「どこの家だろうか」
「さぁ・・・」
そう類に尋ねるも、曖昧な返答が返ってくる。
私は、人質として嫁がされる。
私の家は普通の家ではない。
”異能”を持つ家柄。
もちろんうちだけではない。
昔から異能の名家が3つある。
水の異能を持つ ”天馬家”
火の異能を持つ ”鳳凰家”
風の異能を持つ ”久瀬家”
代々この異能の名家同士で権力争いが起きてきた。
そのたびに両家同士の婚約という形で和平を結んできた。
でもどの名家も10年と持たずに更に苛烈な権力争いが勃発している。

