広い和室に通され居心地悪く座る。
もう一度目の前の男を見る。
これが、異能御三家最強と言われている久瀬柊・・・?
想像とかけ離れすぎていて戸惑う。
「なんだ」
「いえ・・・」
思わず見入っていたのがわかったのか眉間にシワを寄せている。
でも考えても考えても疑問しかない。
これだけの容姿と実力があれば、妻なんて選び放題だったはず・・・
なのに今まで妻を取らなかった。
不思議で仕方ない。
「言いたいことがあるなら言ったらどうだ」
「いや・・・」
「無いならあまりジロジロ見るな」
そう威圧的な声で思わず下を向く。

