〈本格的なステージがあるんだ、見に来てくれよ〉

 小さなステージではあったが、屋内で行われる能力者たちのコンテスト出場権を獲得したようだ。

 また何か自分たちの力に変化があるかもしれないと見に行く約束をした。

 その後病院に行き、能力の数値を図ってみることになったのだが、明らかな数値の変化が見られた。

「これって、力が使えるようになってきているってことでしょ?じゃあ、僕たちの力が何なのかが解ったりするのかな?」

 翼の一言で二人の力を調べることになった。
 この病院には力を使っても問題がない強度の建物が用意してある。
 ある意味実験施設と言われても間違いではないその場所で力の出し方や力の種類を調べることにした。

「左手でこの小石を指さして、力を出してみるんだ」

 個室に一人で居る翼の目の前には五センチほどの石が置いてある。

「力を使おうと思ったら使えるんだよね?よくわかんないけど…」

 そう言って指先を石に寄せた瞬間、何の変哲もない石が真っ白になった。専門家たちはピンときた。

「青くなれと思ってやってみて」

「わかった」

 再び指先を向けると、スカイブルーに変化した。