Tear Flowers〜永遠の約束〜

自分の髪と同じ白いシャツを握り締め、ただ降ってくる悪口に耐える。いつもと何も変わらない、そう思ってた。

「君たち、何してるの？」

凛とした声に僕はゆっくりと声のした方を向く。そこには、ブラウンの髪をサイド三つ編みにしたアンバーの瞳の女性がいた。ミントグリーンのワンピースを着て、悪口を言っている男の子たちを睨むように見ている。

「人の悪口を簡単に言っていじめていいなんて、先生たちは教えなかったはずだけど」

反論をさせない、という強い空気に男の子たちが圧倒されていくのがわかる。そして「謝りなさい」と男の子たちに女性は言い、渋々ながらも男の子たちは謝ってくれた。

「大丈夫？もう安心していいからね」

女性はニコリと微笑んで、僕を抱き締めてくれた。こんな僕に優しくしてくれた人なんていなくて、初めて触れた人の温もりや優しさに涙があふれていく。

「私は、ルクリア・アッカーマン。勉強のために海外へ行っていたんだけど、ここの孤児院の施設長をしているの。あなた、サルビアでしょ？先生から話は聞いてる。もうあなたをいじめさせたりしないわ、私が守る」