俺はシオリに向き

「俺は、栞の夫です」
「…ほう」

国王は栞に目を合わせ

「シオリ、誠か?」
「はい」
「…そうか。ではレン」

国王は真剣な表情で俺と目を合わせ

「シオリを、頼むぞ」
「はい」

国王はニコッと笑顔になり

「さて、他に何かあるかの?」
「ザキロ殿」
「何じゃ、ロウ殿」
「栞達がこちらに住む条件として、不定期でもこっちの世界に戻る
 これを認めて頂きたい」
「心配無い、その案はシオリから既に提示されておる
 時期さえ考慮すれば、構わん」
「そうですか、なら俺からはもう何もありません」

親父と母さんがザキロ王と目を合わせる

「正直、今でもこの事態に困惑してる
 だが、栞が自分で決めた以上、親として何も言う事は無い」
「私も同意見です
 …ですが、栞は女の子です
 そして今まで沢山の苦しい思いをしてきました
 出来る限り、この子がもう危険な目に合わない様に配慮して頂けませんか?」
「…ワシも親として可能な限りの事は致す。勿論レンとシオンも
 今後、シオリには何かと助けを求めるが
 其方達の思い…心に留めておく」
「では、私達の娘と息子達を」
「宜しくお願いします」
「俺達も」
「これからお世話になります」
「ふむ、宜しく頼む」