訳あり無表情少女と一途な旦那 〜異世界編〜

カイside
レンとシオンは裏口に行った
俺とシオリ、ラルフは正面から
ゼルファは

「我が出るまでもないな」

そう言って、シオリの中に入った

「そういえば、私は舐められやすいんだっけ…。ラルフ」
〔はい〕
「下手に動かれない様に威嚇を」
〔承知しました。カイ〕
「何?」
〔我が大きくなっても驚くなよ?〕
「わ、分かった」

シオリに続いて入ると

「何の用だぁ?嬢ちゃん?」

ドグと他の奴等が武器を持って警戒する

「あ?犬に乗ってんのはクソガキじゃねぇか?
 おいっ!そこで何やってんだっ!?」

怖くなってラルフの毛をギュッと持つと
グググ…とラルフがどんどん大きくなる

「…っな…!?デカくなりやがった!?」

ドグ達はラルフに怯えて下がっていく
すると

「ギャアッ!」
「何だテメェ等っ!?」

奥から叫び声が
ドグが俺達と後ろを交互に見て

「なっ!?お前等…っ何しやがった!?」
「ここと、お前等の根城を潰しにと、お前の持ってる魔水を貰いに来た」
「潰すだとぉっ!?何ふざけた事言ってやがるっ!?」
「私に言わせれば、お前等の方がよっぽどふざけてるけどな」

シオリが一歩前に出ればラルフも一歩進み
ドグ達はジリジリと後ろへ

「奥は片付いたぞ〜」
「後はここだけだよ、それと…」

レンとシオンの声
シオンはヒラヒラと何かを見せてくる

「多分コレ、取引関係の書類じゃないかな?
 これで証拠はバッチリだね」
「!? テメェ等…っ俺の部屋に勝手に入ったのか!?」
「入ってないよ 
 何人か倒したら、たまたまアンタの部屋っぽいとこも壊れちゃって
 風に乗って紙がヒラヒラしてたから、ソレを取っただけだよ」
「壊しただぁ!?テメェ等…っ俺達に喧嘩売ってただじゃおかねぇぞっ!!」
「ただじゃ済まさねぇのは俺達だ」

レンの拳には、火が

「子供を、逃げられねぇ様に酷ぇ傷を付けて
 モノ取りが上手くいかないと殺すとか…」

火がゴウッ!と激しく燃え、レンの目には…怒りが

「よくもまぁ、そんな下衆な事が出来るもんだ」
「…っ、フン、自分の物に印を付けておくのは当たり前だろうが
 それにな?あのガキは俺がわざわざ貰ってやったんだ
 俺様の命令に従うのは当たり前の事だろうが!
 簡単な事もロクに出来ねぇ奴なんか、殺すしかねぇだろうがよっ!?」

瞬間
ゾクッ…!と体が何かに怯える
他の奴等も同じみたいだ
レンとシオンだけがシオリを見て、…焦ってる?
恐る恐るシオリを見ると

「…っ!」

髪や服が、風じゃない何かで揺らいでる