訳あり無表情少女と一途な旦那 〜異世界編〜

カイside
シオリ達と話してたら
いつの間にかドグの仲間…ダーガ達に囲まれてる…っ

「全然戻ってこねぇと思ったら、何楽しそうにしてんだよ?
 ドグが待ち侘びてんぞぉ!?」

怒声で体が震える

「あ…っ、ごめん…なさ…」
「今更謝ったって意味無ぇよぉ!?
 俺達はお前を始末しに来たんだからなぁ!!」
「!? し、始末って…っ」
「決まってんだろぉ!?お前を「それ以上」」
「あ?」

シオリが俺を背に庇う
ラルフが横にいてくれて、レンとシオンも俺を囲う様に動く

「それ以上、この子に向かって喋るな」
「あ?テメェは何なんだよ!?関係無ぇ奴は引っ込んでろぉ!!」

ダーガ達が一斉に魔法を放つ

「!?」
「大丈夫」

見上げればシオリは振り向いてて
ドンッ!と魔法が俺達に当たる直前に弾けて消えた

「…え」

今、一体何が…

「テメッ!何しやがった!?」

シオリはダーガに顔を向け

「防御したから弾いて消えただけだ、そんなのも分かんないのか」
「っんだとこのヤロォッ!!」
「蓮、紫音、他は任せてもいい?」
「おう」
「勿論」

レンとシオンが凄い早さで周りの奴等を倒してく

「テメェ等ぁっ!」

ダーガがシオリに襲い掛かるが、ピタ…と動きが止まる

「…なっ、テメェッ何しやがった…っ!?」
「動きを止めただけだ、いちいち聞くな」
「んのヤロォ…ッ、おいオメェ等!やれぇ!!」

また茂みから沢山出てきて、一斉に襲ってくる
ラルフにギュッ!としがみつくと
ポン…と優しくて、暖かいモノで頭を撫でられる
顔を上げると
シオリはこんな状況なのに腰を下ろして、俺と目線を合わせ
俺だけに見える様に仮面を外し、ニコッと微笑む
その優しく微笑む表情…綺麗な目から、目が離せない

「…シオリ」
「大丈夫 カイは、私達が護るから」

シオリはダーガに向き直り

「さて、アンタ等の根城を教えてもらおうか」
「誰が言うかよ!」
「ああ、大丈夫。別に言わなくても」
「あ!?」
「もう分かったから」
「なん…っ、だと!?」
「こっちは片付いたぞ」

振り返れば、レンとシオンが傷一つ無く全員倒してる

「コイツ等、警備隊に突き出しとく?」
「そうしよっか」
「ふん…っ!俺達が何したってんだっ!?何の証拠も無ぇんだからなっ!!」
「証拠なら、アンタ等が持ってる」
「あ!?」

すると、ダーガの目から光が無くなる
暴れてる手足がダラン…と力を無くす

「!? シオリ…、何したんだ?」
「《テロメア(生体コントロール)》で、脳の酸素を少なくしたの」
「てろめあ?脳…の、酸素?」

言ってる事はよく分かんねぇけど

「お前等、スゲェんだな…。それに、強い…」
「さてと…」

シオリは俺に目線を向ける

「カイ、私達はこれからコイツ等の根城を潰してくる」
「!? ホントに分かったのかよっ!?」
「うん 私には色んな力があるの」
「色んな…」
「そう でも今は、カイの事ね」
「? 俺の事?」
「私達と出会ってから、ずっと苦しそうにしてるけど
 それは、魔水を飲めてないから…だよね?」
「!? 何で…それを…」
「詳しい話は後で
 今は、カイを治すのが先
 あんな奴等でも今まで一緒にいたって事は、その水を貰ってたからだよね?」
「…ああ」
「カイは、自分で作り出せる方法は知ってる?」
「…知らない
 俺は、物心付いた頃には奴…ドグといて
 知ってんのは自分が魚人族って事と
 魔水が無いと水が無い場所では生きれないって事だけだ
 だから奴等に何されたって逃げれねぇ…
 奴等がいねぇと、俺は生きていけねぇんだ」
「海には逃げれねぇのか?」