訳あり無表情少女と一途な旦那 〜異世界編〜

ここへ来て、どれだけ経っただろ…
只今、道具や建物を直しまくり中
…私、何でここに来てるんだっけ
周りを見れば、子供が元気にはしゃいでる
……、まあ、いっか
物を直すのに集中してると

「アンタスゲェな!一度に怪我だけじゃなく、物も直せんだな!
 俺は魔力が少ねぇから、すぐへばっちまう」
「…あの」
「何だ?」
「魔力…は、ここに居る全員が持ってるのか?」
「物心が付く頃には自然と使えるよ
 ここの奴等だけじゃねぇ、この世界の奴は種族問わず皆色々と使えるだろうよ
 持ってる量はそれぞれ違うけどな
 俺は怪我をいくつか治すだけで疲れちまうんだ
 だから、こんだけ魔力を使ってても大丈夫なアンタはとんでもねぇよ!」
「…」

この世界では、この力は普通なのか
でも、何で殆どが使えない状態になってるんだ

「怪我人もそうだが、何故街全体がここまでボロボロに…」