鶴の音返し

「でも、私のせいで、、、」

「は?なんでお前のせいなんだよ。」

「だって、私のせいで先輩の手が、、、
ギターだって弾けないじゃないですか。
本当にすみません。」

先輩は思い出したように、
左手に視界を割いてからこっちに向き直った。

「いや、これは別に大したことないよ。
軽傷だからすぐ治るらしいし。
それに、これでも指は動くから全然弾けるしな。」

さっきまでの先輩は一瞬でどこかに消え去り、
いつもの顔つきに戻った。

「いや、でも、、、」

そんな包帯ぐるぐる巻きで、、、

すると先輩は近くにあったギターを抱え、
いつものように堂々とメロディを奏始めた。

あー、この音、
これが大好きなの。