鶴の音返し

「1000日。

私が医者になって、意識不明から回復した患者さん。

その日数以上で回復した事例は見たことがない。

それが医者として父親として
どちらも尊重した判断だ。」

睨み殺さんばかりの息子が口を開きかけたが、
先回りして逃げる父。

「悪いが忙しいんで失礼する。」

背中に息子の怒りを浴びながら病室から消えていった。