特殊捜査チームの存在を知っている警察に協力してもらい、犯人を捕まえることが出来たフィオナと画家のフリージア・テイラーは、美容師のレティシア・エーデルワイスと大学生のエヴァン・カランコエのいる方向を眺めた。

「……ん?」

フィオナとフリージアが外に出ると、慌てた様子でサルビアはフィオナとフリージアに近づく。

「フィオナちゃん、フリージア……レティシアから連絡があって……エヴァンくんが、何者かに連れ去られてしまったらしい……」

「……!?」

サルビアの言葉に、フィオナは驚いた。



「エヴァン、エヴァン……!」

エヴァンに仕込んでいたGPSのおかげでエヴァンを見つけることが出来た。しかし、エヴァンは傷だらけで倒れている。

フィオナが名前を呼んでも、体を揺さぶってもエヴァンは反応しなかった。

(エヴァン……もしかして、死んでる?嫌だ……嫌だ!)

それを見ていたフリージアは、脈と息を確認するとフィオナを見つめた。

「大丈夫だ。エヴァンは、生きている……今すぐ救急車を呼ぼうか」

そう言い、フリージアは救急車を呼ぶ。

(エヴァン、無事でいて!)

フィオナは救急車が来るまで、拳を握り締めていた。