「手伝うよ」
そんな重たい空気を打ち消してくれたのが水上くんだった。
「かして?」
遥に対してそういった水上くんは、それを受け取ると「じゃあいくよ?」といってくるくるとシートを巻き始めた。
でもそのスピードは速すぎることもなく、わたしのペースに合わせてくれた。
「よし、完成」
さっきまで何回やってもうまく巻けずにはみ出してしまっていたシートの端はなくなり、とても綺麗だった。
「ありがとうございます」
「いいってこれくらい。わりとこのシート重たいし女子より男子のほうが力あるんだからさ」
「そうですね、でもありがとうございます」



