あの夏、わたしはキミに恋をした。



「っ、木下さん!」

「…上野くん?」


教室に戻る途中の廊下で名前を呼ばれると、そこには携帯を片手に持ち焦った様子の上野くんがいた。

みると息もあがっていて苦しそうだ。


「はあ、はあっ、木下さん、落ち着いて、聞いてな」

「どうか、したの?」


嫌な予感がする。

この言葉の先を知りたくないと心が叫んでいる。


「大輝が、大輝が────」


その瞬間目の前が真っ暗になった。

立っていられなくて膝から崩れ落ちる。

そのまま意識を失った。