あの夏、わたしはキミに恋をした。



「あ、そういえばね遥がくるっていったらお母さんがこれ作ってくれたよ」


ついさっき飲み物を運んでくるついでにお母さんに渡されたのは卵焼きがぎっしり詰まったタッパーだった。


「ええやっぱり!?どおりで卵焼きのいい匂いすると思った!」

「お前はハンターか」

「ふふ、桃菜のお母さんが作る卵焼きを見分ける自信は誰にも負けません!」

そう宣言する遥をみてわたしと巧くんは同時にふきだした。


「ちょっと笑わないでよ、こっちは真剣なんだから」

「はいはい。てか俺食べるのはじめてかも。遥から話きいてずっと食べたいって思ってたんだよね」

「あ、そうだっけ、ぜひぜひ」

「ずるい!わたしも!」


遥の必死さにまた笑いがこみあげてくる。