あの夏、わたしはキミに恋をした。



「木下?」

泣いたのか目が腫れている水上くんをみてこっちが泣きそうになってしまった。


「水上くんを待ってたの」

「俺を?」

「うん。泣いてると思ったから」

「はは、木下はするどいな」

笑って見えるけど全然笑ってない。笑えてないよ。


隣いい?といってベンチに座った水上くんは下を向いたままだ。


「俺のせいで、負けた。先輩たちにとって最後の試合にしちゃった。最低だ」

「それは違う!水上くんのせいじゃないよ。誰のせいでもないよ」

「俺がもっと強かったらよかった。あのとき打ててれば」

そういって何度も悔しそうに足を叩く水上くんの目から涙がぽたりぽたりと流れ落ちた。