あの夏、わたしはキミに恋をした。


「大輝、お前はひとりじゃないぞ」そういう冴島先輩。

「そうだよ、俺たちがいるじゃん」そういう上野くん。

「これ以上桃菜のこと傷つけるならわたしも巧も容赦しないからね?」そういう遥と頷く巧くん。

「わたしも許さない」そういう愛唯。


いつの間にそばにきてくれていたんだろう。

みんな思いのままを口にしてくれた。


わたしもその思いにのっかるように自分の思いを口にした。

「1年生の夏、わたしは大輝に恋をしたの。野球をする姿が、キラキラ輝いてみえた。大輝が怪我したあとも必死で頑張って、そんな大輝にまた恋をして。大輝がいなくなったあともずっと大輝に恋をしてるの。10年たったのに不思議だ、ってそう思うでしょ?わたしもそう思う。でもね、それでもやっぱりわたしはずっとずっと大輝が好きで、それはこの先も一生変わらないよ」

「…桃菜」

「大輝は…わたしのことなんてもう嫌い?」

「そんなわけない!…俺だって桃菜のこと忘れたことなんてなかった。桃菜のこと今でもずっと…」

「ずっと?」


「好き。10年前と変わらず俺もずっと桃菜のことが好き!」


さっきのわたしのように大輝は大声で叫ぶと、そのままわたしを抱きしめた。


後ろから「やれやれ」といった感じのため息が聞こえてきた。

本当にみんなには手間をかけたし協力もたくさんしてもらった。

本当に感謝しかなかった。