そんな中大輝はじーっと試合をみていた。
なにも言葉も発さず、動きもせず、ただ視線だけはそらさずに。
今日の目的は勝ち負けじゃない。
わたしはただ、大輝にあのときの興奮を思い出してほしかった。
大輝はもう打って走ることは難しいかもしれない。
でもそれでも感動を味わうことはできるはずだ。
わたしが1年生のときに大輝に感じたものを。
「ありがとうございました!」
結果はいうまでもなく高校生の圧勝だった。
でもそれでもみんな清々しい顔をしていた。
「たのしかった!!」
そういってる姿をみてよかったと安心した。



