あの夏、わたしはキミに恋をした。


今日はだいぶ時間も遅いので解散となり、大輝と2人きりで歩いている。

雨はいつの間にかやんでいた。

「さっきの桜井さん、桃菜に少し似てたな」

「え?」

「お守り作ってきてくれた日のこと。あのときの桃菜の言葉で先輩も俺らも心が救われた。信じて応援してくれる人が近くにいるってことがどれだけ幸せなことなのかって改めて身に染みたんだ」

「…わたしたちはそれしかできないから」

「しかじゃないよ。ものすごく大切だよ。桃菜が彼女だからとかそういうこと関係なく、ただ信じて応援してくれるこの子のために勝ちたいってそう思えるんだ。だからさっきの桜井さんの言葉で、俺はいつも影で支えてくれる桃菜と桜井さんと篠崎さんのために勝ちたいって思った」

「大輝…」

大輝は気づいていないだろう。

そうやっていってくれることがどれだけうれしいことか。

わたしたちもみんなに救われている。

いつもマネの仕事をしながら茉奈ちゃんと朱里ちゃんと話すんだ。

野球をしているみんなの姿がまぶしくて、かっこよくて、わたしたちはいつも元気をもらっていると。