「今年ははりきりすぎてあんまりてるてる坊主つくらないようにな?」
あ、そういえば。というように大輝はわたしに忠告をしてきた。
「…はい」
去年はたしかに作りすぎた。
遥と巧くんと夢中になりすぎてまさかあんなにも量ができるなんて思ってもなかった。
部室につるされたたくさんのてるてる坊主は第二回戦敗退後、すべてゴミとなった。
なんだか資源の無駄にもしたような気がしてあのあと少し反省したんだ。
「桃菜がお守りつくってくれたり、てるてる坊主作ってくれたり、野球部のためにたくさんしてきてくれたことは本当に感謝してるよ。それに俺にひっぱられる形でマネージャーにまでなってくれて。いつも桃菜は俺のことすごいっていってくれるけど、俺は桃菜のこと一番すごいと思ってる。人のためにそこまでなにかできるってすごいなって」
「やっぱりあのとき桃菜のことヒーローだって思ったのは間違ってなかった」
まだ名前も顔も知らなかった2年前の入学式の日。
あのときからもうすでに今に至るまでのことは決まっていたのだろうか。
そしてこれから先起こる運命ももう変えることはできないんだろうか。
もしそうだとしても、わたしは運命を変えたい。
変えることができるってこのときは信じていた。



