あの夏、わたしはキミに恋をした。




「先輩卒業おめでとうございます!!」

上野くんの声がグラウンドに響きわたった。

3月、とうとうこの日がきてしまった。

明日から先輩たちはいなくて、わたしたちの代が一番上になる。

なんだか全然実感がわかない。

受験が落ち着いた先輩たちが授業終わりにちらっと顔をみせてくれることももうなくなるんだなと思うとさみしい。

もう簡単に会うことはできないんだな。


「お前らの夏、楽しみにしてるからな。応援しにいくから頑張れよ」

「先輩、そんなこといったって大学あるじゃないですか」

「休んででもいくよ」

「もう行く前からそんなこといってー」

でもわたしの考えているよりもっと遥かに部員たちの絆はかたく結ばれていて。

それは先輩後輩なんて関係なく。

だからきっとこれからも先輩たちとの距離感は変わらない。

なんて素敵なんだろう。