あの夏、わたしはキミに恋をした。


戻ってきた大輝の顔は少しだけすっきりした様子にみえてほっとした。

「桃菜、ごめん」

大輝は一言そう謝ったあとはずっと無言でわたしの手伝いをしてくれた。

大輝がいま思っていることすべてを知りたい。教えてほしい。

そういっても大輝はなにも答えてくれないだろう。


わたしもその日は大輝と会話をすることなく、もくもくとマネの仕事をした。



次の日、大輝はいつもの大輝に戻っていた。

「おはよ」

笑顔で話す大輝にわたしも何事もなかったかのように会話をした。

わたしはただ、大輝が野球をしている姿をみられたら、それだけでよかったから。

だからやっぱり今のわたしには大輝のそばにいて応援したり支えてあげることが一番だ。


それ以上の感情なんていらないんだ。