あの夏、わたしはキミに恋をした。



「おはよー!」

夏休みがあっという間にあけた。

今日は大輝と学校に行くために待ち合わせ場所へと向かった。


「おはよ、元気そうでよかった」

「うん、大輝も」

夏休み中は野球部の練習はあったものの、大輝はほとんどリハビリに励んでいてわたしはマネージャーの仕事に忙しくて、顔を合わせるのは久しぶりに感じた。


夏休み最後の週は部活がお休みだったので大輝と遊びたいという気持ちはもちろんあったんだけど、大輝に「始業式の日一緒に学校に行こう」といわれてしまったので、やめた。

きっと大輝なりにやりたいこともあるんだろうなと思ったから。


「桃菜にみせたいことがあって」

そういうと大輝は一つ先の交差点まで軽く走っていった。

わたしもおいて行かれないように走る。


「リハビリ頑張ったから少し走れるようになったんだ」

「すごいね、リハビリの成果めっちゃでてるね!」

「おう、一番に桃菜に見せたかったから、今日誘ったんだ。それにサプライズにしておきたかったし」


それを聞いて腑に落ちた。そういうところが大輝らしい。

「このままもっと走れるようになれば、来年の試合でれるかな」

「でれるよ、絶対でれる!

「はは、さんきゅ」

大輝がうれしそうに笑うから、だから知らなかったんだ。


わたしは大輝のそばにいたはずなのに、なにも気づいてあげられなかったね────。