「桃菜がなにを心配してたか知らないけど、わたしは桃菜のことずっと親友だと思ってるからね。わたしを桃菜を見捨てたやつらと一緒なんかにしないで」
「うん」
そんなことわかっていたはずだったのに少しでも疑ってしまったさっきまでの自分を責めたい。
でもわたしは、もうとっくに遥には素をだせているはずだ。
遠慮がちだったわたしに気づいて遥はきっとそういう風に立ち回ってくれていた。
「ありがとう」
「もう何回いうの。それより桃菜は大輝くんと一緒に夢をかなえること、ね?」
「はい、頑張ります」
「ふうー、なんかたくさん話してたらおなかすいちゃったよ、桃菜のお母さんの卵焼き食べたいー!」
「はは、夏休み明けのお弁当にたくさんいれてもらえるようにお願いしとくね」
「うん、大きいタッパーいっぱいでお願いします」
「ちょっと、調子のりすぎ!」
卵焼きのことになると急に調子がよくなる遥のことも好きだ。
遥と顔を合わせると二人で大笑いした。
わたしは大丈夫。
過去なんてもう振り返らない。
わたしには大輝と遥と巧くん、それに野球部のみんながいれば満足だ。



