あの夏、わたしはキミに恋をした。


「…遥、ごめん」

「なんで桃菜が謝るの?なんも悪いことしてないでしょ」

「でも」

「いいから、とりあえずわたしの家いこう」

「うん」

遥のひっぱってくれる手があったかかった。

でも同時に怖かった。

きっと遥に過去を話さないといけない。

遥はそれでもわたしのことを親友だと思ってくれるだろうか。

急に自信がなくなってしまう。弱い自分が顔をだした。


家につくとそのまま部屋に通され、しばらくすると遥のお母さんが飲み物とお菓子をもってきてくれた。

「ゆっくりしていってね」

「ありがとうございます」

パタンとドアが閉まると静寂が流れた。


「桃菜が話したくないならわたしは無理に聞かないよ」

遥は湯気がたちのぼるコップを口にしてそうつぶやいた。

いい香りがする。紅茶のいい香り。

「うん、ありがとう。でも話す…から聞いてくれる?」

「もちろん」


わたしもいい香りのする紅茶を一口飲んで遥と向き合った。