キャプテンはそんな大輝の手を取った。
「大輝」
「…はい」
「俺はうれしかったよ」
「…」
「大輝が戻ってきてくれて、あのときグラウンドに顔をだしてくれてうれしかった。それにすごいって思ったよ。事故で足を怪我したお前が戻ってくるって監督から聞いたとき」
大輝はなにも言えない感じで、キャプテンはそのまま話をつづけた。
「お前と野球がしたかった。その思いは俺も同じだった。だから負けてしまって本当に申し訳ないと思ってる」
「っ、そんな」
大輝は強く首を横に振った。
「俺がだめだったんです、俺がもっと早くリハビリしてもっと早く歩けるようになってたら、もっともっと頑張ってたら」
「それは違う。大輝は十分頑張ってた。それは俺も知ってるし、そこにいる木下さんが一番わかってくれてるはずだ」
大輝がこちらを向いて目があった。
わたしは小さくうなずく。



