あの夏、わたしはキミに恋をした。


「大輝、木下さん」

どれくらい時間がたったのかわからない。

上野くんが声をかけてくれてわたしたちは客席から外へとでた。


「とりあえず学校に戻ろうか」

監督の言葉にわたしたちは歩き出す。

きっとわたしたちがくるまでにも少し話はあったんだろう。
選手のみんなさっきよりか晴れやかな顔をしていたから。

「バス停まで遠いしそのあとも歩くから水上と木下は車で送るよ」

「大丈夫です」

「だめだ、昨日の雨でまだ地面も状態がよくない。まだ完全じゃないんだから」

「先生、わたしは大丈夫です。みんなとバスで帰ります」

さっきまで試合して疲れている選手だってみんなバスで帰るのになにもしていないわたしが先生の車に乗っけてもらうのはなんだか悪い。

きっと大輝も同じ気持ちなんだと思う。


「いいから、乗って」

でも後ろから押されるように車に乗せられ、みると上野くんがたっていた。

「大輝のそばにいてあげて、お願い」

そういってドアがバタンと閉められた。

「シートベルトしたか?よし出発するぞ」

先生の言葉に車が動き出す。