「ねぇねぇ知ってる?この配信アプリ」
そうみんなに聞いているのは、
クラスの中心人物と言っても過言ではない
麗華《れいか》だった。

「このアプリやってる人達さ、めっちゃ声良くてやばいからさ、みんなも入れてみて!」
そうみんなに、オススメという配信アプリを勧めている。

私は、読書をしている手を止めて、麗華達の方を見てみると、麗華と目が合った。
すると、麗華は私の方へと足を向けてきた。
「如月さんもこのアプリ入れてみなよ,めっちゃ楽しいから!!」
そう言って、スマホのアプリストアの画面を私にも見せてきた。

美「これって、配信アプリだよね?」

麗「うん!そうだよ?もしかして、如月さんもこのアプリやってるの?」

美「ううん、やってない。それより,配信アプリってSNSだよね?」

麗「そうだけど,それがどうかした?」

美「ううん、どうもしないんだけど、最近さ、配信アプリをきっかけに、犯罪とか起きてるから大丈夫なのかなぁって思っただけ」

麗「そっか、なら大丈夫だよ!みんな個人情報とか気をつけてるし、それに何かあったら、運営とかに報告すればいいんだから。」

美「へぇそうなんだ。教えてくれてありがと。帰ったらちょっと入れてみる。」

そう私が言うと麗華は私の元から去っていった。

(配信アプリかぁ〜なんか、面白そうだな)

そうなんとなく思っていたけどまさか、あんな運命が待っているなんてこの時は思ってもみなかった。