「あのさっ誠也……」
少し歩いたところで、私は歩くのを止めた
それに続いて、誠也も足をとめる
「……ん?」
ドクッドクッと、さっきとは桁違いの音が鳴る
「……私っ……あの告白して……後悔してたの」
「っそれは、俺なんかに告白して、無駄だったから?」
誠也の弱々しい声が聞こえた
「……そんな訳ないじゃん!」
少し怒ったような口調になってしまった
だって、あまりにも誠也が的外れのこと言うから
頑張れ、彩
もう1度、いや
……何度でも
「……っ好きだよ、誠也」
何度でも、振り向いてくれるまで
……ー私はこの気持ちを伝えよう
目の前には、私の2度目の告白に驚いて、立ち止まっている誠也
誠也の手をとり、強く握った
「椎名っ…?」
「誠也がこっちを見なくてもいい。私から離れていってもいい。もう決めたから……」
「……っ誠也をずっと好きでいる…って、決めたから!」
「……っ」
涙声になっちゃったけど、ちゃんと誠也の目をみて言ったよ
「みんなを元気にさせるような誠也の笑顔が好き」
「困っている人がいたらすかさず助ける誠也の優しさが好き」
「全部全部っ……大好きなのっ……。友達なんかじゃ終われないっ…。誠也の彼女にっ…なりたいの…!」
ぽたぽたと、地面に染みが出来る
頬を伝った涙を私は拭いもせず、誠也をただただ見つめた
誠也は今にも泣きそうな顔をして、私を見ていた
「……っもだよ……」
「……誠也…?」



