誠也に告白して家に走って帰ってきて、一気に後悔に襲われた



勢い任せに言ってしまった


告白する予定なんて……なかったのに



今頃誠也……なにしてるかな



もう私の事……嫌いになったかな



それはそれでいいんだ、別にもう、嫌いでも


私はただ、誠也を支える友達役になりきるだけだから



でもやっぱり……辛いなぁ…


振られるのって、こんなに苦しいんだ



「……ぅぅっ優奈に会いたいっ…」


会ってあの落ち着く声が聞きたい



スマホを取り出して、電話画面を開く



「もしもし……」


『彩?どうしたの?』


「ぅぅっ誠也にっ…告白っ…しちゃっ…た」



『え、ちょっと待って…!話が読めないよ!』



スマホを持って、戸惑っている優奈の顔が浮かぶ



そっか私、誠也が好きだって事言ってなかったっけ……



「ごめん、優奈。やっぱり何でもな……」



『そんなの私が許さない!!今会いに行くから、待ってて!!』



スマホからガタガタと物音が聞こえる



「ちょっ優奈本気?!そこまでしなくてもいいって!!」



『やだよっ…私。彩がこんなに悲しそうなのにっ…何も力になれないなんて友達じゃないもん!』



「優奈……」


優奈の温かい優しさが心に染み渡った


『彩にはいつも助けて貰ってるんだもん。たまには私からも恩返しさせてよね』


「っ…うん、ありがとう…。いつもの公園で集合でいい?」


『了解!』


プツっと切れた電話


「お母さん!ちょっと出かけてくる!」



「こんな時間に?早く帰ってくるのよ」



短く返事をし、優奈と会う時に使う公園へと走って向かったー……