学校の前までつき、誠也と別れる


そして1人で下駄箱の所まで向かっている途中、妙な視線が刺さることに気付いた


「……?」


不思議に思って当たりを見回すけど、誰も私と目を合わせようとしない



それどころか、私を見てクスクス笑う人もいた



「どうゆうこと……?」


上履きを取ろうと下駄箱のロッカーを開けた瞬間、目を見開く私



そこには上履きが隠れて見えないほどの紙が入っていた



紙の内容は予想通り



“誠也様に近付くなブス”



今まで直接言われてきたものが紙になっただけ



むしろ嬉しいかな?たぶんもう呼ばれなく済むし



とりあえず紙をグシャッと潰し、近くのゴミ箱に捨てた



教室に付くと、何故か騒がしかった



「彩!あのっなんでもないの!」



私のもとに走ってきたのは慌てたような顔の優奈


それに続いて松本くんが入ってきた

 

「ねぇ松本くん、明らかに優奈の態度がおかしいんですけど。何があったの?」



いつも冷静沈着な松本くんに問い出す


「今は優奈が消してくれたからもう書いてないけど、さっきまで黒板に彩ちゃんの悪口が書いてあったんだ」



……


「…っなんだ〜そんな事か!そんなの大したことないよ!消してくれてありがとー!」



「……彩、無理して笑わないでね?」


優奈が私を優しく抱きしめる


「急にどうしたの優奈。私は大丈夫。こんな事に落ち込んだりなんてしないから」


「さすが彩ちゃんだな」


松本くんが空気を読んで私側に付いてくれる


「これ誠也は知ってる?」


「知らないよ。まだ風間くん来てないっぽいし」