「助けていただきありがとうございます。あなた方はどこから来たのですか? 見慣れぬ服装、ですが……」
騎士は感謝の言葉を述べたところで倒れた。腹部は赤く染まっていた。
「おい大丈夫か? 俺たちも分からないんだ。気がついたらここにいた。ここはどこであんたは何者だ?」
渋賀は地面に膝を着き、騎士に質問した。
「ここは、タビトル王国……あなた方は、救世主に違いありません」
「俺たちが救世主?」
「私は……アーメイ家の都……目指していました……あなた方も、向かうといい……」
「都? それはどこにある」
渋賀が尋ねると、騎士はある一点を指差した。
「ひたすらまっすぐに……王国を……救って……」
「おいしっかりしろ、なあ」
騎士は人差し指を伸ばしたまま力尽きた。渋賀は「死んだ」と呟くと立ち上がった。
馬車のような乗り物に繋がれていたのは馬ではなく、鶏のような姿をした生物であった。
「死んでるな。なんなんだこの巨大鶏は」
既に屍と化した生物を鮫都はまじまじと見た。
渋賀と鮫都が馬車の中に入ると、一人の老人が倒れていた。
「うっ、こっちも死んでるな。このじいさんは、神父か?」
鮫都が死体を恐る恐る覗き込んだ。
「さあな。お、食料があるぞ。ありがたい」
渋賀は死体には目もくれず、積荷を漁っていた。
騎士は感謝の言葉を述べたところで倒れた。腹部は赤く染まっていた。
「おい大丈夫か? 俺たちも分からないんだ。気がついたらここにいた。ここはどこであんたは何者だ?」
渋賀は地面に膝を着き、騎士に質問した。
「ここは、タビトル王国……あなた方は、救世主に違いありません」
「俺たちが救世主?」
「私は……アーメイ家の都……目指していました……あなた方も、向かうといい……」
「都? それはどこにある」
渋賀が尋ねると、騎士はある一点を指差した。
「ひたすらまっすぐに……王国を……救って……」
「おいしっかりしろ、なあ」
騎士は人差し指を伸ばしたまま力尽きた。渋賀は「死んだ」と呟くと立ち上がった。
馬車のような乗り物に繋がれていたのは馬ではなく、鶏のような姿をした生物であった。
「死んでるな。なんなんだこの巨大鶏は」
既に屍と化した生物を鮫都はまじまじと見た。
渋賀と鮫都が馬車の中に入ると、一人の老人が倒れていた。
「うっ、こっちも死んでるな。このじいさんは、神父か?」
鮫都が死体を恐る恐る覗き込んだ。
「さあな。お、食料があるぞ。ありがたい」
渋賀は死体には目もくれず、積荷を漁っていた。
