「え? マジか……」
東條にふざけている様子はない。しかし信じられなかった。
(崖から? 本当なのか? 誰も怪我してる様子はないけど)
担任の古関善子が運転手と話している。表情は曇っていた。運転手が困った様子でドアを開き、外の様子を見ていた。
「なあ、外出てみようぜ」
渋賀が言った。担任の制止を無視し、渋賀と鮫都が外に出ていった。1分ほど経つと、
「みんな来い! 変な生き物いるぞ!」
戻ってきた鮫都が叫んだ。皆がぞろぞろと外に出て行く。東條もゆっくりと動き出したので、一真もついて行くことにした。担任が止めようと叫んでいるがもはや誰も聞いていなかった。
「これはなんだ?」
体長が60センチはあろうかという芋虫がいた。体の側面から無数の棘が生えている。
「棒でつついてみたらめちゃ固かった。なんだこいつ」
「作り物じゃねえの?」
「ちょっと動いたぞ気持ち悪い」
皆が口々に言うのを見ながら、一真は考えていた。
(ここはもしかして異世界なのか? なら連れてくるのは俺だけにしてくれよ……人間関係リセットできなきゃ意味ないって)
一真は小さく舌打ちした。
東條にふざけている様子はない。しかし信じられなかった。
(崖から? 本当なのか? 誰も怪我してる様子はないけど)
担任の古関善子が運転手と話している。表情は曇っていた。運転手が困った様子でドアを開き、外の様子を見ていた。
「なあ、外出てみようぜ」
渋賀が言った。担任の制止を無視し、渋賀と鮫都が外に出ていった。1分ほど経つと、
「みんな来い! 変な生き物いるぞ!」
戻ってきた鮫都が叫んだ。皆がぞろぞろと外に出て行く。東條もゆっくりと動き出したので、一真もついて行くことにした。担任が止めようと叫んでいるがもはや誰も聞いていなかった。
「これはなんだ?」
体長が60センチはあろうかという芋虫がいた。体の側面から無数の棘が生えている。
「棒でつついてみたらめちゃ固かった。なんだこいつ」
「作り物じゃねえの?」
「ちょっと動いたぞ気持ち悪い」
皆が口々に言うのを見ながら、一真は考えていた。
(ここはもしかして異世界なのか? なら連れてくるのは俺だけにしてくれよ……人間関係リセットできなきゃ意味ないって)
一真は小さく舌打ちした。