○第6話までのあらすじ

孤児院で育ったカノンは母国ジャポニスムの山奥から水陸両用バスに乗り、海を渡ってアクアリズムにやって来る。
噴水広場で赤髪の美少女を目にしたカノン。圧倒的存在感を放っていた彼女はカノンと同じ音楽学校の新入生のアリスだった。

入学式でアリスは"誓いの歌"を見事な歌声で熱唱。
カノンは彼女との力量の差を思い知り、個人練習を始める。
寮の中庭で練習をしている時にアクアリズムの王子レントに歌声を称賛される。

入学式の翌日から授業がスタートする。
音楽関連の先生の独特な指導方法に戸惑いながらも、アリスに追い付こうとカノンは必死に食らいつく。

一方、兄にカノンを連れて来るように指示されたレノンは渋々ながらもそれに応じる。
兄の部屋に向かう道中でレノンは王室の愚痴などを漏らが、カノンから"生きる意味は自分で見出だすもの"と諭され、強く生きている彼女を尊敬の眼差しで見るようになる。

2人がレントの部屋に行くと、彼はカノンの歌に伴奏をしたいと言うが、それはピアニストにはなれない自分の運命を承知した上での行動だった。
レントはカノンのピアノ伴奏を重ねるうちに、自分も大舞台で演奏したいと思うようになる。

6月の半ば、新入生初のコンサートを開催することが決まる。
だが、そのコンサートで歌えるのは100人中20人でカノンは落選してしまう。

カノンが寮の中庭のベンチに1人落ち込み座り込んでいると、バイオリンを習いに学校に来ていたレノンとばったり会う。
レノンはカノンに歌って発散することを勧め、2人はセッションする。
それをアリスはベランダから見ていた。

その翌日、アリスはコンサートの特別枠の演奏者として2人を推薦。
カノンは初舞台に立つことになる。
だが、本番でレノンがミスをし、途中で演奏を止め、逃げてしまう。

レノンを追ってカノンは波止場までやって来た。
カノンはレノンの演奏の良かったところを10こ上げると言って彼を励まし、笑顔にする。
この日の失敗が逆に2人の絆を一段と強めた。

夏になり、ヨーロッパのフラット国からバッファル王子が王室にやって来て、それを祝うパーティーを催すことが決まる。
そこでの歌唱メンバーにカノンとアリスも選ばれる。

パーティー前日、カノンが1人居残り練習をしているところにバッファル王子が現れ、隣国のパヌエット国の話をしてくれる。
パヌエット国はカノンが憧れる大舞台ダイヤモンドホールがある音楽大国だった。
カノンは話を聴いて益々ダイヤモンドホールへの憧れを強くする。

翌日、パーティーは予定通りに始まったが、アリスの姿が見えない。
アリス不在の中、音楽学校生の出番になる。

住人のほとんどがパーティーに参加しているため、街には人気がなかった。
フラット国の盗賊はそれを狙ってアリスを誘拐し、船に乗せて国に帰ろうとしていた。
だが、そこにレントが現れ、アリスを無事救出する。
盗賊がアリスを狙ったのは、バッファル王子が国の音楽色を強めようとしているため、彼女を差し出せば金が手に入ると思ったからだと白状する。

アリスはアンコールに間に合い、登壇。会場はその日一番の歓声に包まれる。
カノンは悔しさで胸を痛める。
その頃、レノンも兄と自分を比べ、自分の無力さに肩を落としていた。

パーティー終了後、中庭で哀愁漂う歌を歌うカノンをレノンが見つめていると、バッファル王子がやって来る。
バッファル王子はカノンを乱暴に車に乗せて走り出す。
レノンは慌ててそれを追いかけるが、果たしてカノンの運命は...?
そして、バッファル王子の本当の狙いとは?