運命 〜私を変えてくれた人〜

『こんにちは。
私は国立大学病院救急外科の櫻井です。』

櫻井と言った30代半ばくらいの男性が私に自己紹介をした。
なにか言葉を話そうとしたが、喉に管があり固定されているため話す事ができない。

それに気づいた先生が、「管外そうね。少し苦しくなるけど大丈夫だからリラックスしてててね」

そう言うと、慣れた手つきで処置をし管を外してくれた。喉の違和感が消えたと同時に、激しい咳と咳のせいで全身に痛みが生じた。